(2008年3月11日掲載)
「ルールを守らない!」「他人に興味がない!」「マイペースすぎる!」「わがままできまぐれ!」・・・・・・これらがB型気質の印象だという。いや、これはきっとB型の恋人か友人を持った人たちの体験から引き出されたリアルな判断だろう。B型本人の私が、自分を省みて「かなり当ってる」と思う。
そもそもこのB型が特別視されるようになったのは、日本人の“血液型占い”好き(信仰になるぐらい熱中している方も・・・・・・)が発端だ。私も小さい頃からA型は細かい事が好きで神経質、B型は個性的で大ざっぱ、O型は大らかで八方美人、AB型は2重人格で変わりもの・・・・・・という風に大まかでとてもいいかげんな判断基準を持っていた。しかも私の幼少期は、引っ込み思案で石けんで何度も手を洗わないと気がすまない潔癖症のところがあったために、「私は典型的なA型だわ」と思い込んでいた。
だが、小学校の高学年になって初めて受けた血液型検査で思いがけず、「B」と出た。それまで「A」の看板をぶら下げて歩いていた私の人生の道の向こうに「B」の灯がともされて、「ほら〜こっちの道はのびのびして気持ちいいし、楽だよ〜思う通りに生きていいんだよ〜」なんて声も聴こえてきた。自分の血液型を知ったその日から、真面目でコツコツ型のA型の呪縛から解かれ、自由奔放な人生を踏みだした。いいかげんである。全くもって、性格も人生の歩み方も、気持ちの持ちようということになる。
週刊女性の特集はさして新しくない血液型分析に「ちょっと面白い」スパイスが加えられており、それは文章中の言葉を引用すると、「先行き不透明な今の時代に、もっとも重宝される力、それは“臨機応変”であること。この能力をいかんなく発揮することで、注目を集めているグループがいます。それは“B型”!」と来るのである。笑った・・・・・・すごい! 血液型にブームがあるなんて・・・・・・! そして心理研究家の御瀧政子さんによると「B型の祖先は、遊牧民族です。過酷な環境の中を、家族と家畜を守りながら移動します。“感性がとぎすまされて、フレキシブルに対応”できないと生き残れません。・・・・・・悪く言えば“行き当たりばったり”の気質が、今の時代にマッチしているのです」とある、もうここまでくれば痛快で勇気が湧いてくる。安定するとすぐ退屈し、変化を求めてわざわざ茨の道を突き進む自分を「なぜだろう?」と自問する私の毎日に、超がつくほど前向きな人生観を与えられた気がした。
この記事を読んで気分がスッキリするのは、私のような「ああB型っぽいよね〜」と皮肉を込めて長年言われ続けてきた、人生波乱が多いB型の人たちだけだろう。A、O、ABの人たちには「くだらない」と片付けられ、見過ごされる記事だと思うが、これは、人生観、性格、生き方の良し悪しは、全く、見方次第だということを表している。「ふらふらして落ち着かない」というのを「遊牧民」の気質、ととれば何と崇高で気高いものになるか!? こういう明るく前向きな人生論や占いは生きる道に光を照らす。バカにできない! こんな小さな記事も貪欲に利用してまた再出発しようじゃないか!!・・・・・・という単純で立ち直りの速さもB型気質かもしれませんね・・・・・・。
長嶋監督も松田聖子さんもイチローさんもみんなB型。やはりみんなガッツがあって、輝いていて、人生をまさに“生きて”いる前向きな人たちだ・・・・・・!
鳥越俊太郎
/ニュースの職人

1940年福岡県生まれ。京都大学文学部卒。65年、毎日新聞社に入社し社会部記者に。88年『サンデー毎日』編集長。89年、テレビ朝日「ザ・スクープ」のキャスター。2001年、「桶川ストーカー殺人事件」などの報道により、日本記者クラブ賞を受賞。
鳥越さやか
/シンガー・ラジオパーソナリティ・俳優

1972年東京都生まれ。清泉女子大学英文科卒。フランス国立高等演劇院のワダユタカ教授の元で演劇を学び、同教授が率いる『劇団CAT21』に10年在籍。その間もフランス・イタリアに計2年半語学・演劇留学。2004年よりJ−WAVEやTBSラジオでパーソナリティを務める。同年フランス語で歌うシャンソンコンクールで優勝。以来、ライブコンサート、シャンソニエなどで歌手として活躍中。

