Show Creator 小林 香の聞かせてください! 雑誌の履歴書

第5回 ゲスト 占星術研究家・翻訳家 鏡 リュウジ

小林
失礼ですが、鏡さんって今おいくつなんですか?
39歳になりました。
雑誌ネット
私が学生のときから雑誌の占いページによく出ていらっしゃったから、実は50歳くらいの方なのかしらと思っていました。
小林
じゃあもう今雑誌デビューされてから20年以上ですか。
そうです。
鏡リュウジ公式サイト
小林
高校生の鏡さんにオファーが来た理由が気になりますね。
さっきも話に出たけど、中学の頃読んでいた占い雑誌の「ミュー」に毎回占星術に関するクイズが出題されましてね、そのコーナーに読者モデルみたいなかんじで出ていたら、ある日「ミュー」を編集しているプロダクションの社長さんから「東京に出てきませんか」って連絡がきました。「高校行かせて下さい」って東京行きは丁重にお断りしましたけどね(笑)。
小林
カリスマ中学生だ。ちなみにそこで出題される問題ってどんな感じですか?
金星がこの星座にある人はどんなキャラクターかとか。
小林
へぇかなり専門的ですね。じゃあその頃から漠然と、こういうお仕事につきたいと思われていたのですか?
仕事にしたいとは全く思わなかった。寧ろこういうことで雑誌に出てはいけないんだという意識のほうが強かったですね。真っ当な社会人になるって思っていました。でも結果的に楽なほうだけ選んで来たら、ドロップアウトしてこうなっちゃった(笑)。
小林
またまたご謙遜を(笑)。初めてご自分の本をお出しになったのは大学時代ですね。
そうです。最初は翻訳書で、大学2年生とか3年生の頃じゃないかな。
小林
鏡さんが初めて取材を受けられたのは何歳の頃、どんな雑誌ですか?
本当に初めて出たのは、5歳のころです。
小林
ええっ?!
講談社の「ウーマン」っていう雑誌にオカンと出ました。
小林
え〜。どういう内容なんですか!
実はウチのオカンがワイドショーのコメンテーターを長くやっていたりと、一種メディアパーソンだったので「服部和子の素顔」みたいなのですね。
小林
服部和子さんって、あのお着物の学校をされている服部さん。
そうです。日本で最初に着付け学校を創めたらしいですね。
小林
じゃあそのコーナーは、「キャリアウーマンなのに子供の面倒もしっかり見るママの素顔に迫る」みたいな感じですか?
まさにそれです。あの当時はテレビや雑誌の取材がしょっちゅうあって、オカンは本当に忙しそうでしたね。
小林
今はどんな雑誌を読まれていますか? 漫画とかお読みになったりするんですか?
普通に読みますよ。安野さんの「働きマン」とかも好きだし、「クッキングパパ」とか「築地魚河岸三代目」も読みますよ。
小林
あら意外や意外。スラスラ出てきました。
雑誌は女性誌を読みますね、もちろんそれは仕事柄ですよ。連載させていただいているのも多いので、見るかな。でもやっぱりカルチャーページしか読めないけれども。
小林
やっぱり占いをご専門にされていると女性誌での連載が多いんですか?
そうですね、どうしても。でも男性雑誌のインタビューなどもちょくちょくあります。
小林
この雑誌のこれだけは読む、みたいな楽しみにしているコーナーってありますか?
最近あんまりないかな。昔、大学時代は、今は単行本になっている「マリ・クレール」で中沢新一さんが連載されていた「バルセロナ 秘数3」を楽しみに読んでいました。小説なんだか旅行記なんだかわからないようなスタイルで、ヨーロッパの思想を読み解こうとしている。あと楽しみなのは、「週刊文春」の伊藤理佐さんの連載で「おんなの窓」安野モヨコさんの「くいいじ」とか(笑)。
小林
お仕事系だとどんな雑誌をお読みですか? それこそ天文ガイドとか?
いや、そうでもないですね。
小林
外国の雑誌とか読まれてそうですね。
それはあります。海外でプロ向けに出ている占星術の専門誌や学術誌を読んでいます。
小林
占星術の専門雑誌って昔からあったんでしょうか?
ええ、かなり歴史がありますよ。占星術は出版メディアや雑誌と深いかかわりがあるんです。17世紀の半ばごろ、ロンドンでは占星術のパンフレット・・・・・・アルマナックっていうのですが、それこそ神宮暦みたいのが発行されていました。
小林
それってどういうものですか?
日本でいえば高島暦みたいなものと言えばいいのかな? 聖書と同じくらいの部数が発行されていて、英国の4世帯に1つはあったと言われています。
小林
そんなにですか。占星術は当時の印刷技術を進歩させたり、政治に利用されたりと人間の生活の色々な所にかなり強く影響していたのでしょうか。
まあ、そこまで強く影響していたわけではないと思うんですけれど、17世紀は議会派と、王党派が別れて市民革命の真っ最中でした。その中で占星術も両派に別れて予言をしていたと言われています。だから政治的に利用されていたというのはありますね。出版を通して有名になったのは、かの有名なノストラダムスです。最初に彼が出した本は「化粧品とジャム論」って実用書なんですよ。
小林
アハハハハ。そのタイトルおかしいですね。
ノストラダムスは医師でもあって化粧品とかジャム、っていうのは基本的に保存食の作り方なんですよ。なんかタイトルが女性誌の走りですよね(笑)。読者は女性に限らなかったはずですが。

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