三度のメシより映画好きのオヤジが毎月お薦めの映画レビューをお届け。

fumimaru51のシヌマデシネマ

【第5回】
 まだ見ぬ国々に想いをはせる映画

『ウォーター・ホース』
 

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 人は生まれて死ぬまでの間に、その人が生まれた国以外の世界の国々をいくつ訪れることができるのだろう。
 フツーのサラリーマンであり、冒険家ではない僕は、死ぬまでの間に行ったことがない国に少しでも多く行って、その現場、現実を見、体験したいと思っている。
 それならば世界を巡る冒険家になればよかったじゃあないかと、言われるかもしれないけれどフツーのサラリーマンになってしばらくしてやっと、その思いに気づいたから仕方がない。それならば今からなればいいじゃないかと……。
 もういいか 。そう思っているところに、昨年2月に「ニュージーランド ウエリントン ウェタスタジオ」の視察に行かないかというお誘いをいただき、二つ返事で同行させていただくことにした 。ニュージーランドは初めてなのだ。

 ニュージーランドは『ロード・オブ・ザ・リング』の成功以来映画製作のメッカになっており、ウエリントンにある『ロード・オブ・ザ・リング』を製作し、アカデミーを受賞したウェタスタジオは世界の垂涎の的のスタジオである。ちなみにウェタとはニュージーランド固有種の虫の意。そしてスタジオを訪れて驚いた。決して華美ではないが、重厚な木で造られたそのスタジオは日本のジブリ美術館を彷彿とさせるたたずまいで。同じなのだなあと。 「本物の場所が本物を作り得、本物だけが勝ち続ける」という真理なのだなあ、と再認識した。(ジブリ美術館もどっしりとした造りで、かつ周囲の自然と融合しており、本物を重視するスタジオジブリの思いを表している)
 そんなウェタで一本の映画を編集中の一人の監督に会った。それが映画『ウォーター・ホース』であり、ジェイ・ラッセル監督であった。ジェイ監督とはご家族も一緒に夕食をともにし色々話した。なんと偶然にも、スタジオジブリ作品の大ファンで(特に『千と千尋の神隠し』『もののけ姫』)、持っていたコダマの根付を息子さんにあげたら手放しで喜んでくれた。その彼の作った『ウォーター・ホース』。全米では昨年のクリスマスに公開され好評を博している。ネス湖のネッシーの伝説の話。ネッシーと呼ばれるようになったウォーターホースという生き物と、アンガスという名の少年の友情物語であり、前作『マイ・ドッグ・スキップ』(スキップという犬と少年の成長物語)に相通ずるストーリーである。
 まじめな彼らしい映画。ウェタが全力をあげて作ったウォーターホースの造型も素晴らしいが、アンガスが見つけるその卵も美しい。ニュージランドの名産であり、マオリたちの民族品に使われているヘソトリアワビの殻がモチーフとなっている。
 しかしながら単なるモンスター物ではなく、リアリティもあるし、また湖を囲む風景の透明感がすばらしい。

 ニュージーランドに、スコットランドに、ネス湖に、そしてまだ見ぬ国々に想いをはせる映画『ウォーター・ホース』

 追伸 ジェイ監督1月末に来日するとのことジブリ美術館連れてってあげたいなあ

 

今回の映画:『ウォーター・ホース』

【STORY】

父親を亡くした孤独な少年アンガス(アレックス・エテル)は、ネス湖で青く光る不思議な卵を見つける。家に持ち帰った卵から生まれたのは、スコットランドに伝わる伝説の生き物“ウォーター・ホース”だった。成長したウォーター・ホースを湖に放し、アンガスは大人たちの目を盗んで会いに行くようになる。二人は信頼と友情で結ばれ、いつしか互いにかけがえのない存在になっていた。
http://www.sonypictures.jp/movies/thewaterhorse/site/

 

山?文雄
本名 山崎文雄。52才。会社員。2001年スタジオジブリ鈴木敏夫氏に出会い、『千と千尋の神隠し』でコンビニでの映画タイアップを実現。その後2006年森田芳光監督作品『間宮兄弟』に出演し、2007年には同監督の『サウスバウンド』『椿三十郎』及び犬童一心監督の『グーグーだって猫である』(2008年公開予定)にエキストラ出演。またリュック・ベッソン監督作品『アーサーとミニモイの不思議な国』では声優にも挑戦。
http://ameblo.jp/fumimaru51/

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