チクチャ・チョング
Jikja Chung
東京生まれ。在日コリアン3世。東京調布市のアメリカンスクールを卒業し、ハーバード大学に進学。ハーバード大学卒業後、民放テレビ局のニューヨーク支局及び東京で衛星放送会社勤務を経て、コロンビア大学ロースクールを卒業。その後、ニューヨークにて大手法律事務所の金融部に勤務。’06年、夫の仕事の関係でカリフォルニア州、オレンジ・カウンティー、ニューポート・ビーチに移住。現在、世界に16のオフィスを持つ弁護士事務所のコーポーレート部に所属し、主にM&Aや不動産系ジョイントベンチャー等のプロジェクトに携わる。その他、地域の非利益団体に団体設立やガバナンス等の法律的アドバイスを無償で提供する活動も行っている。ニューヨーク州及びカリフォルニア州弁護士の資格を持つ。
第九回 職場+ファッション=?
先週末、アメリカでは人気テレビシリーズ、「セックス・アンド・ザ・シティ」(SATC)の映画版が公開されました。ニューヨークでバリバリ働く4人のキャリアウーマン(コラムニスト、弁護士、PR会社社長、アートディーラー)たちの恋愛とおしゃれな生活を描いたこのシリーズはアメリカの女性の間で大人気です。私にとっては90年代の日本の「トレンディー・ドラマ」を彷彿とさせます(古くてスミマセン)。登場人物のファッションも人気の一部なのは日本同様で、お手本にしているアメリカ女性たちは少なくありません。しかし、時にはアメリカの基準からしても挑発的な服装もあります。
この間のウォールストリートジャーナル紙(WSJ)にはこのシリーズのせいで、独立したかっこいい女性=仕事場でミニスカートやヘソだしルックでバリバリ働く、というイメージを与えてしまったため、女性社員たちの職場の服装に悲鳴を上げている会社が増えている、という記事がありました。新入社員教育の一環に服装コンサルタント を呼んでいる会社もあるそうです。さらに、いくら働いている女性に実力があっても、強い女性のイメージをアピールするため胸元が大胆にあいている服などを着ている と、結局その女性の信頼性に関わり、皮肉なことにその職場での女性の地位向上の妨げになってしまっている、という内容でした。この現象をWSJはSATCにちなんで「セックス効果」を名づけています。
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超ミニスカートで出勤ではいくら仕事が出来ても服装に注目が集まってしまいます。
アメリカの 職場の多くは、以前からスーツ着用の「ビジネス・フォーマル」から、スーツと普段着の間の「ビジネス・カジュアル」に移行してきています。お堅いイメージの弁護士事務所も、私が現在所属している事務所も含めてほとんどが、クライアントとのミーティングや出廷する時以外は、「ビジネス・カジュアル」です。
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「このTシャツはビジネス・カジュアルです」と書いてあるTシャツですが、ビジネスカジュアルではありませんよね。
基本はスーツ、とはっきり決まっている「ビジネス・フォーマル」だとみんなの服装が予測できますが、「ビジネス・カジュアル」となると、基準が無く意味が曖昧なので、ひとり ひとりの解釈に委ねられています。私がロースクール卒業直後に就職した事務所は、ニューヨークだけでも約300人 以上の弁護士がいたので、毎日300通り以上の「ビジネス・カジュアル」ルックを見ることが出来ました。そのぐらいの人数となると、男女問わず「ビジネス・カジュアル」の解釈が少々寛大すぎる人も出てきます。そのため、事務所では全弁護士宛に「職場で着てはいけない服リスト」が配布されました。まるで中学や高校ですよね。このリストは実際トップの人たちが事務所で見かけた服装をもとに作成されたそうですが、破れたジーンズ、野球帽などは納得のアイテムでしたが、同僚と 爆笑したのは「羽根付きボア」でした。誰かが本当に羽根付きの長い襟巻きを巻いて事務所に来たんですねー。その話を違う事務所にいる友達に話したら、彼女の事務所で はスノーブーツ、ひざ上30cmのスカート、そしてなんとヨガパンツが目撃されたそうです。これが「ビジネス・カジュアル」だったら普通の「カジュアル」とはその人にとって何なのかちょっと怖いですが、知りたいですよね。日本のみなさんは職場でどのようなファッションに遭遇しますか?
